絶対当たる市場予想とは
2017年10月19日、日経平均は21448円で絶好調。前日比プラスの連続記録が20年ぶりくらいの歴代2位だとかなんだとかが話題になっています。
市場についてのコメントも強気のものが多いように思います。
証券アナリストと呼ばれる人々は市場動向についてコメントします。
為替がどうこう、政治的要因がどうこう、地政学リスクが、、そして日本企業はこういう状況で、直近では市場環境は比較的良いでしょう。なんて。
最後に、今日の(明日の)日経平均予想レンジはxxx円〜xxx円です。とか言うことも多いです。
ところでこの予想、どこまで当たるものなのでしょうか?
別に誰も当たり外れの統計は取っていないでしょうし、北朝鮮がミサイル一発打ったとたんに状況が変動する昨今、そもそもそれをあてにして株の売買をしている人もほぼいないのではないのでしょうか。
ただ、予想を出した側としては出来るだけ外すことは避けたいでしょうし、当たり続ければ周りがその人を見る目も違ってくるでしょう。
そこで、予想を外さないような工夫が生まれてきます。
デジタルな予想は当たり外れがきっちりジャッジされますが、予想内容をあいまい、もしくはどちらに転んでもよいようにしておけば完全に外れるということはありません。
例えば。
“衆議院総選挙の行方が自民党大勝と予測されることから、引き続きの経済政策への期待から日経平均は強い流れにあります。北朝鮮とアメリカの対立や地政学リスクなどの懸念があり、また、個別の企業の大規模な不正によって国民の不安が大きくなることも考えられますが、このままの流れが続けば地合いは引き続き良い状況と言えるでしょう”
のような感じでしょうか。
上げ相場でこのままの流れが続けば地合いが良いでしょう、なんてのは当たり前のことなので、この書き方は実質何も予想していないに等しいです。
また、期間を指定しない予想というのも有効です。
例えば最近の日経平均の連続上昇についても、ツイッターなどで「この上昇相場はそのうち終わるだろう。作られた相場が終わった時の下落は激しい。ジャスティスショートだ!」みたいことを書く人がいます。
たしかに上げも下げも永遠に続くことはなく、どこかで反落、反騰が起きます。
そのため、今の状況と反対のことが起きることを言っておけば、それはいつか必ず当たります。
経済アナリストでも証券アナリストでも株屋でも、予想は必ず当たるものではありません。
予想とその後を見ていると明らかに当初の予想を外しているのに言い訳めいた追加コメントをしている人も多かったり、また自分の予想に固執して現状をちゃんと把握できていなかったりする人もいます。
絶対に外れない(どうとでも言い訳できる)予想は話半分にみておき、自分なりの市場予想と答え合わせをするのが一番勉強になるのかも知れません。
では。