職人技術と機械化について考えた話
投資とあまり関係がない話です。
今日、録画されていたTV番組を見ていたら、職人さんの持つ技術を駆使して作られた名品を紹介していました。
その中の一つに、目が均一ではないおろし金がありました。
機械ではなく、職人さんが手で一つ一つおろし金の凸凹部分を打ち込んでおり、目の高さや位置を意図的にバラバラにすることにより、大根などをおろした時にすりおろした面がギザギザにならないようにできるというメリットがあるということでした。
なるほど、確かにこのおろし金は良さそうです。
ただ、本当に職人さんでないとこれと同じものが実現できないかというとそうではないでしょう。
職人さんが作成したこの商品の一個だけを購入し、それと同じ製品となる金型を作れば、あとはひたすら機械が同じものを作ってくれるはずです。
また、ある程度のランダム条件を機械にインプットさせれば、機械がそれに従ったランダムさで目が均一でないおろし金を毎回ちょっとずつ違うパターンで作成するでしょう。
ここ数年、進化した機械が人間の仕事を奪うと言われています。
これは産業革命の頃から何度も同じことが言われ続けていますが、結果的に機械で置き換えられた仕事とそうでない仕事があります。
今回見たTV番組での職人さんのお仕事が必ず機械で置き換え可能な仕事とは言いませんが、その可能性はゼロと言い切ることもできないでしょう。
機械やロボットの進化により、職人さんレベルでないと出来なかった仕事が機械でそれ以上のレベルで行えるようになる分野は今後も増えていくと思います。
投資を行ううえでも、このように侵食される業種側への投資ではなく、侵食していく側への投資がリターンを得やすいと考えています。
逆に、なんらかの参入障壁により機械化、コンピュータ化できない強みのある企業というのはまだまだ強いかも知れません。
そんなことを考えたTV番組視聴でした。
では。